板金塗装の精度
板金塗装の精度というのは決して最終的な仕上がりを見ただけでは
判断できません。
素人ほど仕上がった物だけを見て良い悪いと結論づけていますが
技術者でもない未経験の方の意見に説得力はありません。
板金塗装の精度は下地処理の仕方と材料の選び方そしてその理由を明確に説明できる
知識とノウハウがないと専門家とは言えません。
板金塗装の対象物が金属なのかプラスチックなのか 金属にも鉄 アルミ ステンレス
プラスチックにもPE PP ABS等 多岐にわたりますがそれによって処理の仕方や材料を適格に選べないと
後々塗膜剥離やブリスター(気泡)のトラブルにつながります。
最初の段階で外せる部品ならばともかく、バイクのフレーム等の最終的にバラける部品が塗膜剥離等のトラブルに
陥った場合 それらを再塗装しようとなれば手間と料金は計り知れません。
当然 これらの失敗は交通事故に繋がったりしませんからこの業種には免許がありません。
だからこそ素人でもYouTube等で見よう見まねでやれてしまいますが決しておすすめしません。
途中であきらめて持ち込まれたり、前回自家塗装したものを再塗装する場合には
すべて初期状態に戻す必要があり 地が金属及び単体部品ならば剥離剤を使う等して比較的簡単に振り出しに戻せますが
地がプラスチックの場合やゴム製パーツが外せない部品等は 我々プロでも地道にサンドペーパー等で削る方法でしか
初期状態に戻す事ができません。
複雑な形状の部品 重箱の隅のような場所は完全に取り切れませんので最悪その部品は使えず交換となるケースもありえます。
お金を節約するあまり 自身の手先を過信するあまりそういった失敗をされないよう警鐘を鳴らしますが
必要なのは知識 ノウハウ 軽んじない精神です。
どんなに綺麗なデザインや表面がピカピカであっても下地処理の仕方や材料に問題があれば
いずれ早い段階で何らかしらのトラブルに見舞われます。
”何をやるのかではなく誰がやるのか” が大事です。